この春から高校へ通い始めた子供。
保育園・小学校・中学校と地元の学校で過ごしてきたのですが高校は電車で1時間程かかる所にあります。そして初めて出会う友人ばかりの中、馴染めるのかどうか本人も私も不安でした。
今までは幼馴染が多く、知り合いもいた中での生活で若干甘えていた部分も多かったかと思います。通学時間も短かったので朝はいつもギリギリ。授業中も寝ている事が多く先生や友人達に起こされてばかりで成績が悪くても全く気にしない始末で私もどうしていいのかわかりませんでした。
電車通学で遅刻しないように今までよりも1時間以上早く家を出ないといけないのでそれが出来るのかどうか、とても不安でした。
私も毎日お弁当を作らなくてはいけないという責任もあり緊張しながら毎日を過ごしておりますが…。
ですが思った以上に頑張っています。
親しい友人達も出来たようで毎日楽しそうに通っています。
そして先日、「あの本人」から意外な言葉を聞きました。
「授業中、寝ている子がいて大丈夫かな?って心配しているんだよ」
「えっ??????!」
私は言葉を失いました。
「今までみんなはそういう風に見ていたんだよ?」
と、口からついて出てきました。
すると本人は
「そうだね。そういう風に思われていたんだね」
ですって。
呆れてしまったけれど、これはすごい成長だな!と感じて嬉しくもありました。
いくら先生・友人・親が言っても気付かなかった事に気が付いて自分の悪い所を直せるように考える事ができたのは親としては嬉しい事でした。
まさに「人の振り見て我が振り直せ」ですね。
きちんとしてできるのは当たり前だって私はいつも言っていたけれど、個人なりの成長速度があり、何かのきっかけでそれを直していく…。
これって大切な事ではありませんか?
時間がかかったとしても、気が付かないままであることと、気付いた後では世界が変わります。人間としての伸びしろも変わります。
大人は「できる子」が好きに決まっています。
上司も「できる社員」が好きに決まっています。
でもなんでも出来る人間なんていません。
どんなにIQが高くて高学歴であっても足りないものはいくらでもあります。
早く大人にしようとする、なろうとしても本人のキャパシティの問題もあるので他人がどうこう言おうが変わらないものは変えられないのです。
すなわち「過去と他人は変えられない」のです。
遠回りでも一つずつ経験や体験をして失敗してそこから得たものは宝物です。
「悪い点・良くない点」を指摘しても自分の中でそれを直すか直さないかはその人自身の問題なのです。
カウンセラーはそのためにいるのではないか、と最近強く感じます。
自分を見つめなおして、自分を見つめて、苦しい状況を抜け出すためにはどうしたらよいのか?に気づきを与える、それが仕事だと思いました。
…続きはまた今度。
