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ペットの死

ペットの死。

いつかは訪れるけれど、心つもりがなくこの世界から離れてしまうことは

珍しいことではありません。

飼い主さんは意外とペットの体調の変化に気が付いていない方も多いです。

「仕事が忙しく、病院に連れていく時間がない」

「いつもより吐いている。下痢しているけどすぐに治るかも」

「食欲があるから大丈夫」

「まだ若いから病気なんてないでしょ」

と思い、様子を見ていると病院に連れて行った時には手遅れだった

という事もあるのです。

また、交通事故や急性の悪性癌、心不全などで急変する事も多いです。

ドラマなどで「奇跡の生還」などといって、

心臓が停止してから心臓マッサージや電気ショックで息を吹き返した…

などという場面がありますが動物の場合は99%位はあり得ません。

人と動物の心臓の仕組みや体のつくりは全く異なります。

犬と猫ですら違います。

心停止をしてから病院を訪れて

「なぜ助からない」

「心臓マッサージや応急処置をしたら戻るはず」

といって怒りをあらわにして恨みをかう事もしばしばあります。

私達、獣医師は動物が大好きですから助けたい気持ちで仕事をしています。

けれど、「死」は避けられないのです。

ペットを死なそうと思って治療する獣医師はいないはずです。

また元気な顔を見たくて私達は懸命に努力しています。

でも「生き返り」を求めても無理なのです。

ペットの顔色を見ると大体わかるのです。

「どの辺が具合が悪そう」

「痛い所はこの辺」

「体臭、口臭からわかる病気」

これは経験則なので上手く伝える事は難しいですが

見てある程度の予測は出来るのです。

全ての飼い主さんに伝える事はとても難しいのですが

言葉を理解できない分は動作や見た目、匂いなどの五感を使って

ある程度はわかります。

しかし「病気の匂い」「死の匂い」は

ずっと一緒に暮らしているオーナー様には気づかない事も多いのでしょう。

だから昨日まで元気だったのに・・・

なぜ?

と思われるのだと思います。

覚悟の出来ていない突然の死を受け入れられない

もっとこうしてあげればよかった、という後悔

なんでもっと早くに気が付かなかったのだろう

そんな思いや後悔が強くなるとペットロスになりやすいのだと思います。

毎日傍にいた小さな命だけれど、

明日はその気配がない。

本当に悲しいです。

現実として受け止められないと思うと

涙が止まらない。

それが失う辛さであり、ペットロスなのです。

私も悲しみは心に残っています。

それはそれでいいんです。

いてくれて嬉しかった事、楽しかった事、感謝できるようになれたこと。

その変化が「ロス」ではなくなった証拠だと今は思えます。

今、ペットロスで苦しまれていたり

とめどもない悲しみや怒り、複雑な気持ちを抱えている方へ。

時間が経てば落ち着くかもしれません。

でも長く苦しみます。

それはあなたの大切なあの子が望んだことなのでしょうか?

わかりませんが…

あなたの気持ちを理解してくれる

全てを受け止めてもらう事で

感じ方が変わることもあると思います。

あなたの大事なあの子はいつもあなたのそばにいてくれている事

忘れないで下さい。

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