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ストローク

更新日:2020年2月15日

ストロークとは自分と相手における人間関係の中でお互いに与えたり与えられる事で互いを認識しあう行為の事です。言葉の定義は検索するとわかると思います。


例えば、

・挨拶する

・声をかける

・握手する

・ハグする

など相手を認めあうプラスのストローク。


それに反して

・怒る

・叩く、殴るなどの暴力行為

・けなす、意地悪をする、いじめる

・悪口をいう

などの負のストローク。


互いに相手との関係性を築く上でどう対応するのか、どんな行動をすると相手に自分の感情が伝わるのか?という非言語で表した部分です。 

無意識の中でストロークを与えたり、与えられながら人との距離関係を測っています。

これを知っていたら距離を縮めたい人にどう接したら良いかが見えてきます。

しかし難しいのはこちらが好意を抱いていても相手の出方を見極めないといけない事です。

つまりいくら「好き!」を表しても相手の反応が芳しくないのであれば好意とは受け止めてもらえていないのでしつこくしすぎると嫌われます。

相手の行動を良く観察する事が重要になるでしょう。


これは何も人だけではなく、動物に対しても同様です。むしろ動物の方がわかりやすいでしょう。

心理学を学ぶ前までは無意識で行っていたのですが改めて考えるとストロークは大切だと思います。

まず初めて会う動物に対してあなたはどうするでしょうか?

いきなり近づきますか?

それとも様子をみますか?

撫でてあげますか?

声をかけますか?

人それぞれの反応がありますよね。

私達獣医師は多分、無意識で初対面の動物とのそれぞれの接し方を体得しているはずです。

草食類、肉食類、大動物、小動物、様々な獣医師によっても固有の性格があるのでその人なりの経験値から距離感をはかっています。また同じ種であっても個体差が生じます。


この微妙に感覚は獣医師個人のセンサーで大きく異なります。上手く慣れていける人もいればそうでもない人もいるのは事実です。

先日、AIが発達したらなくなる職業の第3位に獣医師が入っていて笑ってしまいました。

「タオルに動物を包んでストレスなく診断も治療も可能になる」と書いてありこの作者は獣医師は元より、動物の事に関してなんて無知なのだろう、と思いました。まるでどこかの国の総理大臣や大臣レベルで知識がなく、よくこんな記事が堂々と書けるなぁと感心します。

無知蒙昧。

大学の国語の教授が良く言っていた言葉です。

知識や経験が足りていない人は人生において絶対的に損をしている事に気がついていません。

知らない事を知っているふりをする事が一番愚かな行為です。


さて話がそれましたが、つまりは動物と人は根本的に似ている(当たり前ですが)のです。

そして性格も千差万別。

お互いを信頼し合い、認め合う仲になるまでは少しずつ様子をみて時間をかけて相手に認められ、認め合う事が最重要課題なのです。

ネットの中の距離感は近過ぎだと感じるし、マナーも敬意もなくデリカシーにかける微妙が多く感じます。「匿名性」という仮面をつけている安心感がそうさせているのでしょうが。

しかしいざ目の前にいたら相手との距類感や雰囲気、自分を晒すというリスクや責任があるのでそこまでは踏み込めないリアリティがあります。

AIはどこまで気の利いたストロークを与え、与えられたら反応するのでしょうか?

私はそれを見届けられるのかわかりませんが、良き関係を築くには相当なレベルの努力と根気が必要だと考えます。


便利を追求し過ぎた結果が破壊に繋がらないと良いな、と思う今日この頃です。


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