カウンセリングの効果
ネットの情報を見るとカウンセリングの効果があるのかわからない、という方が結構いらっしゃいます。または無意味に感じる方も多いようです。
高額な代金を支払って相談しているにもかかわらず不愉快な想いをされるのであれば意味が無いと感じます。私も傾聴の訓練をする度に話をよく聴いてくれると感じる方とあまりわかってもらえていないなと感じる方もいらっしゃいました。多分、人間同士なので相性や親しみの感じ方があるのだと思います。恐らく相性が良くないと思うカウンセラーさんはそのカウンセラーさんも同じように感じているに違いないと思っています。私はどちらかというと男性のカウンセラーさんが苦手です。皆ではないのですが、話の腰を折るような相槌を打つ方がいらして自分は何でもわかっているぞ、みたいな聴き方をする方がいて話を途中で続けたくなくなりました。契約時間を何とかやり過ごす方法を考えているような相談時間でした。一方的に決めつけられてこうした方がいいとか、こうすべきだと言われるとメンタルが落ち込んでる時に更に追い討ちをかけられてしまいます。
確かに心理療法のうちにわざと気持ちを強くもたせるための手法もあります。またクヨクヨしていても仕方ないから気持ちを転嫁させたりする事もあります。しかしクライアントさんはそういう強い言葉を使っても大丈夫そうに見えても実はそうでない時の方が多いように私には見えます。適切なアドバイスをするためにはやはり時間が必要です。まずクライアントさんの気持ちや過去に何があったのかをじっくりと聴かないと手ががりがつかめません。
同じ話をするようであればその出来事がキーとなっているのだとわかるし、その話を深く掘り下げていくためにはそれ相応の時間と努力を要します。少しの表情の変化や口調を捉えて読み取るのが私の気持ちの汲み取り方です。なので電話やメールでのカウンセリングは行なっておりません。以前は電話でのやり取りも受け付けておりましたがやはり対面で気持ちの波動を読み解くのが確実だと思います。それは動物の治療にも似ています。言葉で伝わらない事を感じ取る事と非常に似ているのです。
これは恐らく容易にできる事ではありません。
だいぶ前に空気を読むという言葉が流行りましたがまさに同じ部屋で感じる空気が大切なのです。
クライアントさんも初めて会うカウンセラーに何から話したらいいのか緊張すると思いますがカウンセラーもすごく緊張しています。話を理解して隠れている感情を見つけるために全神経を集中させているので私は1回の相談でもかなり疲弊します。
私も一応人間ですから、誰でも言い訳ではありませんし人柄を掴むためには真剣になります。
何度もお会いしているわけではないので距離を縮めるためには限られている時間内でどれだけの情報を聴き出せるのか?悩みながらいつもお話をさせて頂いております。
友人や家族に相談する事と何が違うのかというと頭から
「こう思っているんじゃないの?」とか
「こうしたら?」とか
初対面で決めつけません。
私自身も若かりし頃、カウンセラーの存在も知らなかった時分は親しい友人などに相談してみました。わかってくれた人もいましたがかえって傷ついた事も多く、誰かに相談する事は無駄だと思って一人で解決しようともがいていました。そういうカウンセラーでありたくないと私は思っています。
ただし、中には直ぐにでも意見やアドバイス、あるいは病状を判断して欲しいという方もいらっしゃいます。残念ですがそのようなお考えの方は私のカウンセリングにはそぐいません。
精神科、心療内科、ハッキリと前向きなアドバイスをしてくれるカウンセラーのところをお勧め致します。
それは私のカウンセリング方針とは違います。
まずはゆっくりと現在、過去にあった辛い事を吐き出してもらうことを重視しています。
1回60分で聴けるお話などは人生の中の数秒にもならないのですからあなたの全てが分かる訳がありません。ですから今の悩みの中で特に重い課題を見つけ、その話を存分に理解し合い、解決する策を提案して前進していく、ことを推し進めていくのが私のモットーです。
違うなら違う、嫌なら嫌を素直に言ってもらえるようでありたいと思います。